- メインビジュアル画像はNot Readの壁を超えるための重要アイテム
- 当サイトがスライドショーを採用している理由は「伝えたい事があるから」
- 正解を探すにはテストをするしかないのでヒートマップを導入しよう
- 有料であっても素材画像はSEO効果がゼロに等しい
- 悩みが深い疾病はメインビジュアル画像を廃止した方が集患できる
- 反応の良かったメインビジュアル画像を3つ紹介
ホームページを開いた時にバっと目に飛び込んでくる大きな横長の画像(スマホの場合は縦長の場合もあります)をメインビジュアル画像と言いますが、メインビジュアル画像の要否をつぶやくtweetを良く目にするので記事にしてみました。
まず結論から。
一部の例外(当記事後半で説明します)を除きメインビジュアル画像は必要です。ただし、建物の外観とか病院やクリニックの関係者が笑顔でガッツポーズしている集合写真はNGです。
また、医事課などの「身内」だけでベストなメインビジュアル画像を探そうとすると隠れた長所を見逃してしまう事が多々ありますので知人や家族の力を借りて「これだ!」という一枚を探してください。
では解説に入ります。
例:国立がん研究センターのトップページ
メインビジュアル画像はNot Readの壁を超えるための重要アイテム
メインビジュアル画像を設置する意味はたった1つ、
Not Readの壁を超えるため
これだけです。
集患を阻む4つの壁
ネット経由で集患する場合、乗り越えなくてはならない「壁」が4つあります。
- Not Openの壁(ホームページを開いてくれない)
- Not Readの壁(ホームページを開いてくれたけど読んでくれない)
- Not Believeの壁(書いてあることを信じてくれない)
- Not Actの壁(来院してくれない)
メインビジュアル画像はこの4つの壁の中で2番目にあたる「Not Readの壁」を超えるために必要なものです。
従って病院の外観画像や、先生や看護師、医事課のスタッフさんたちが笑顔でガッツポーズしている集合写真をメインビジュアル画像に設置することが無意味であり不正解であることはすぐに分かると思います。
建物の外観を見せられたところで「だから?」としか思いませんよね。人間は本質的に他人に興味を持てない生き物なので建物の外観や集合写真を見せられた所で心はイチミリも動きませんし、むしろマイナス要因にさえなりえます。
スライドショーは「よほど」でない限り使用NG
よほどの理由がない限りメインビジュアル画像をスライドショーにする事はオススメしません。
なぜなら、スライダーショーにしてしまって画像枚数を増やすとNot Readの壁を越える事に関係のない画像を設置してしまい、その結果せっかく訪問してくれた患者さんがホームページから離脱してしまう要因を増やしてしまうからです。
スライドショーをメインビジュアル画像に設置している病院やクリニックで多いのは
- 建物の外観
- 関係者が笑顔でガッツポーズしている集合写真
- 笑顔の医師や看護師が患者さんと対話している写真
- 受付や待合室の写真
- リハビリしている様子を映した写真
- 医師が腕組みやろくろ回しをしてドヤ顔している写真
だいたいこの辺りだと思うのですが、この中で唯一マイナスにならないのは「③笑顔の医師や看護師が患者さんと対話している写真」くらいで、論外は⑥です。

ですので、どうしても良い画像が複数思い浮かばないのであればスライドショーをやめて③のみにしてください。
スライダーショー絡みでついでに説明しますが、スライダーショーで2-3秒毎にパッパッパッと切り替わるのは絶対NGです。なぜかというと、アレやっちゃうと酔う人が一定数いるんです。
「医療機関なのに酔う人がいる事も知らないの?ずいぶん無知だな。」
と病院やクリニックのイメージを傷つけるマイナス要因にさえなりえますのでよほどの理由がない限りスライダーショーはやめたほうがいいです。
今まで医療機関のホームページでさんざんABテストしてきましたがスライダーショーで良い結果が出た事は10回に1回以下くらいしかないです。スライダーショーが向いているのは複数の料理写真を見せたい飲食店などに限ります。
見せたい物が特にないのならボロが出るだけなのでスライダーショーは今すぐやめてしまって下さい。

医師免許持っていても馬鹿天才な人は山ほどいるのでこの↑ような指示が来るのはある程度仕方ないかも知れませんが、それでもやめておいたほうがいいです。
また、ついでに言っておくとホームページ制作業者がドヤ顔でスライダーショーをメインビジュアル画像に入れてきたら、その業者とはバイバイした方がいいですね。
情弱を騙しているだけですから、そういう業者は。スライダーショーや動画をメインビジュアルに持ってくるホームページ制作業者が増えていますが、要は集患の腕の無さを技術でごまかしてるだけです。
その「技術」も大した事ないんですよ。ほんの少し勉強すればスライダーショーや動画の設置なんてワケないですからホームページ制作業者に制作依頼して案を提示された時に、トップページに動画とかが流れてきたとしても「すげえ」と感心しないで欲しいです。
感心するかわりに問い詰めると良いと思いますよ。「なぜメインビジュアル画像がスライダーショーなんですか?なぜこの画像を選んだんですか?」って。なぜなぜ質問を5回くらい繰り返してタジタジにしてあげて下さい。
正解を探すにはテストをするしかないのでヒートマップを導入しよう

という声が聞こえてきたので回答いたします。

が答えです。ABテストというのは、例えば病院の外観の画像をAとし笑顔でガッツポーズの画像をBとして、似たような条件でどちらがNot Readの壁を超える確率が高いのか計測することを指します。
ABテスト専用ソフトを使うか、ヒートマップというソフトを使ってコツコツとABテストを繰り返して最適解を見つける以外の方法はありません。

耳鼻科だから〇〇の画像がいいとか美容だと□□とか、総合病院だと△△がベストではないかという指針的なものがあればいいのですが、こればかりは自分で探すしかありません。
最近、病院ではなく町の住民を主役にしたメインビジュアル画像が流行しているようですが、それが正しいかどうかはABテストしてみないことには分からないということです。
ABテストが面倒な場合は、以下の中からどれかを選んでみてください。
- あなたの病院やクリニックで最も自信がある疾病を表現する画像
- 医師や看護師が患者さんが笑顔で対話している画像
①はできるだけ対象範囲を狭めて下さい。総合病院で消化器に強みがあるなら胃腸の事ならお任せください的な画像で、単一科のクリニックの場合、例えば耳鼻科なら「蓄膿症なら当院へ」的な画像(と文字)です。
なぜかというと集患や集客は、ターゲット層を広げれば広げるほど難易度は難しくなり狭めれば狭めるほど難易度が下がり簡単になるからです。
ラーメン屋で言えば、醤油ラーメンと味噌ラーメンと豚骨ラーメンと塩ラーメンとつけ麺の5種類のメニューがあるラーメン屋と、「塩専門」とか「つけ麺専門」だとどっちが流行りそうかと考えればターゲットを狭める事の重要性は分かると思います。
専門を絞り切れないなら②にしてください。オリジナル画像なら何でもいいです。ダメなのは素材集で拾ってきた画像です。
これもテストしたらすぐに分かるのですが素材集で拾ってきた画像は、例え有料のものであっても検索順位にプラス効果が一切ありません。
プラス効果があるのはオリジナル画像です。世の中に1枚しかない画像です。院内の関係者が院内(の医師や患者役のスタッフなど)を撮影した画像であれば100%オリジナル画像と言えます。
集患の運命を半分握っているのはGoogle様です。Google様は素材集の画像が大嫌いでオリジナル画像が大好物です。集患に少しでもプラスになるためにメインビジュアル画像はGoogle様の大好物であるオリジナル画像にしてください。
クリニックの場合は外観画像でもOK
病院の外観画像はメインビジュアル画像としては失格の部類ですが、クリニックの場合はクリニックの外観画像でもOKです。
ここで言う「OK」とは「集患上マイナスにはならない」という意味です。
(私の過去から現在までのクライアントの)ABテストの結果から、メインビジュアル画像は無いより有ったほうが良い事は間違いありませんが、意味のあるメインビジュアル画像でない限り有ったらからといって集患上プラスにはなりません。
ですので、どうしても思いつかなかったりABテストが面倒臭いならクリニックに限り外観の画像でもOKという意味です。
ただし、病院の場合は外観画像をメインビジュアル画像にして良いテスト結果が出たことが私にはありませんので、せめて先生と患者さんの笑顔の写真とかのほうが良いと思います。
くどいですが「良い」と言ってもマイナスにならないだけでプラスにもならない点はご留意下さい。
ちなみに、外観画像は「画像集」という記事を一つ作ってそこにまとめておけばいいです。「見たい人は見てちょうだい」というスタンスで十分という事です。
悩みが深い疾病はメインビジュアル画像を廃止した方が集患できる
ここまでメインビジュアル画像の必要性を説いてきましたが「不要」な場合もあります。それは、疾病の悩みが深いケースです。例えばアトピーや喘息などのアレルギー疾患や癌、性病、精神疾患などなどです。
これらの疾病を抱える患者さんは調べに調べまくります。なんなら不勉強な医者以上にその疾病について詳しくなってしまいますのでメインビジュアル画像で誤魔化して先を読ませる事はほぼ不可能だし、むしろ無い方が良いくらいです。
医師と患者さんが笑顔でフレームに収まっている微笑ましいメインビジュアル画像は邪魔にはならないので採用可だと説明しましたが、これらの疾患でこのようなメインビジュアル画像をドンと設置すると「軽さ」が浮き出てしまってマイナスの印象さえ与えてしまいます。
死ぬほど悩んでいるわけですよ。それなのに笑顔でニコニコされるとイラっとくるじゃないですか。なので基本は設置不要です。
それでもどうしてもメインビジュアル画像を設置したいならクリニックの外観画像にしておいてください。
まとめ
メインビジュアル画像の目的は
先を読ませる = Not Readの壁を越える
これだけです。
他の事を考える必要は一切ないです。メインビジュアル画像を考える時点では集患を考える必要もないです。一切ブレることなく「Not Readの壁を越えるんだ」と念仏を唱えながら何がベストなのか考えて下さい。
あらめて整理します。
- フラッシュ画像やスライドショー
- (病院の場合)外観画像
- 医師や看護師、スタッフなどの集合写真
- 医師のろくろ回しや腕組み
- 有名事例の真似(地域住民の写真とか)
まずはここ↑からスタートして下さい。有名事例の真似がなぜダメかというと、
- テストしていないから
- 思考停止しているから
理由はこの2つです。良い仮説が出ず「有名事例をまずは真似てみてテストしよう」ならOKですが、「あそこの有名病院がやっているからうちもこれにしよう」はただの思考停止ですのでNGです。
で、次のあなたの質問はきっと

だと思いますので、過去に私がかかわってきたクライアントでのテストで結果が良かったものを参考としてお示しいたします。
「トイレがきれいですね」と褒められるちょっと変わった病院です
訴求に悩んで院内をぐるぐる歩いてたまたまトイレで用を足したときに、とても清掃状態が良かったので清掃のおばちゃん捕まえて雑談した時に思いついたメインビジュアル画像です。
トイレの写真に上記のメッセージ(「トイレがきれいですね」と褒められるちょっと変わった病院です)を添えたものをメインビジュアル画像にしました。
ただ、ABテストの結果はとても良かったのですがウマシカな天才的な理事長様からの許可が出ず正式採用に至らなかったというオチが付いています。
もちろんすぐに仕事降りました。
調理場の清掃にはこだわりがあります
トイレの亜種?ですね。
古い病院で立地も悪く急性期は諦めて慢性期入院患者の獲得に力を入れているクライアントで、何十回とヒアリングしたのですが良い案が出ず、例によって院内を私がグルグル歩いているうちに調理場にたどり着きました。
一所懸命清掃されていたので声を掛けさせてもらったところ
「これくらいどこの病院でもやってると思いますよ」
と、つれない返事だったのですが、私から見ると「こんなに清掃に気を使わないといけないんだ」と感心し、メッセージ(調理場の清掃にはこだわりがあります)を添えた調理場の写真をメインビジュアル画像に採用しました。
正直申し上げて私は外耳炎しか得意じゃありません
医療広告ガイドラインに抵触するので「外耳炎専門です」とは記載できないのですが、ごくごく平凡的な耳鼻科クリニックで、ヒアリングしていくうちに外耳炎をやたら熱く語る先生だったなあという印象を受けたのです。
そこで、

と提案し院長の写真に上記メッセージ(正直申し上げて私は外耳炎しか得意じゃありません)を添えてメインビジュアル画像にしました。
集患がボロボロのクリニックだったので色々と諦めていたのか「分かりました」と私の提案を素直に受け入れてくれて、こっちが感謝したい忘れられないクライアントさんです。
「第三者の目」を活用してください
自分の病院やクリニックの強みは当事者であればあるほど気づきにくいものです。
上記に例をあげたお掃除シリーズは、院内の人だとなかなか発見できないと思いますので、メインビジュアル画像で悩んだら家族や知人に頼んで院内をぐるぐる回ってもらうのも手です。
それでも良いアイデアが出ない場合は医師と患者が笑顔で会話しているシーンを撮影してメインビジュアル画像に設置してください。プラスにはならなくてもマイナスにはなりませんので。
それと、考えすぎは良くないし意味もないのであなたの中で100点満点中「60点越えたかも」と思ったらさっさと画像を設置しちゃってください。後はテストテストまたテストです。
一番簡単なのはヒートマップです。訪問者がどこで離脱しているか一発で分かります。失敗を恐れずにABテストを繰り返していけばいつかはゴールにたどり着けますので。
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